消費者金融サービス 赤字決算のトリック

2007/05/13(日)

今月に入って株式上場しているキャッシング各社は、2006年度の決算報告をマスコミ発表しました。大手4社のトータルだけで赤字額が1兆7千億円になったという、驚くほど巨額な赤字が公表されています。

しかしニュースを見て「業績不振なのはわかるけど、それだけで赤字が1兆円を超えるだろうか?」と不思議に感じた方も多いでしょう。実はこの数字には、ちゃんと理由があるのです。

去年の10月、日本公認会計士協会が「過払い利息の返還予定額を何年分かまとめて決算に計上しなさい」と求めてきたため、大手を含めたキャッシング各社はこれに従いました
私たち一般ユーザーの感覚でいえば、年収が1年分なのに5年分の生活費をまとめて家計簿に書きなさいと言われたようなものです。当然、ほとんどのところは赤字になってしまいます。

特に、大手キャッシングは貸付額もスケールが大きいので、ユーザーへの過払い利息返還額もかなり大きなものになります。それを数年分まとめて「損失」扱いにした結果、1社あたり数千億円という巨額の赤字決算になってしまいました。

どちらかといえばマスコミは、キャッシングサービスの業績が悪いから赤字になったというニュアンスで報道していますが、本当のところは会計の基準が変わったことが2006年度の大赤字につながったわけです。つい誤解してしまいがちですが、この部分は注意しましょう。

実際、大手キャッシング4社は2006年に利息返還分をストックできたので、本年度(2007年度)は揃って黒字決算になるという強気の予想をしています。ちょっと失礼な言い方になりますが、不祥事によるイメージダウンの影響が強く残っているアイフルでさえ黒字予想です。

また、大手サービスは金利が高いとか審査が厳しいと言われていますが、必ずしもそうとは言い切れません。武富士は去年秋から9.125%という超低金利ローンをスタートしましたし、キャッシング可決率は50%を大きく超えています。アコムも6月からは低金利プランを導入する等、積極的にサービス改善に動き始めています。

たしかに昨年度の決算だけを見れば絶望的な数字のように思えますが、その裏にある数字のトリックを知っていれば、それほど心配することもないでしょう。大手ブランドは、やはりこれからも頼れるキャッシングの1つなのです。

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